インナービューティ市場/1000億円超えに

女性の美を内側からサポートする“インナービューティー市場”が近年拡大傾向にあります。

美容素材の中でも、数々のブームを作ったのが、コラーゲン、プラセンタ、ヒアルロン酸、スーパーフード、酵素、乳酸菌など。これらの美容素材は、旺盛なニーズにこたえてきました。インナービューティー関連のサプリメント・健康食品市場規模は1,000億円を超え、主な購入者層は40代以降の女性。特に需要の伸びが目立つのが、65歳以上の女性でした。訴求別でみると、美肌はもちろん整腸、抗酸化、ストレスケア、ホルモンバランス改善、快眠など多岐にわたっております。

酵素食品は内面美容の柱に

健康食品受託製造企業が選んだ2016年下半期の人気受注素材(健康食品)では、植物発酵エキス(酵素)、コラーゲンと美容素材が上位にランクインしました。

植物発酵エキスはインバウンド需要の柱となったほか、プチ断食、ファスティングといった川下のトレンドも追い風になり首位を堅持。コラーゲンは9年間にわたりトップの座を堅持してきたつわものです。一昨年には、植物発酵エキスに首位の座を譲ったものの、美容・美肌向けのサプリメント素材としては抜群の認知度を誇り、市場に定着しました。

その一方で、化粧品受託製造企業の人気受注素材調査(化粧品)ではコラーゲン、プラセンタのツートップ。ヒアルロン酸、水素、セラミド、ビタミンC、植物発酵エキス(酵素)が続いています。

「食」によるインナービューティーは、偏った食生活や、ストレス、活性酸素、紫外線、乾燥、睡眠不足などを原因とした老化のスピードを遅らせる方法として注目されています。食事を通じたAGEs(終末糖化産物)による老化メカニズムも解明されつつあり、女性の関心は外面の美容にとどまるのではなく“内面の変化による美と健康”にシフトしている模様です。

参考:健康産業新聞第1612号-B(2017.1.18)